北九州市での大規模修繕工事スパンと劣化事例等について
北九州市で初めて大規模修繕工事をお考えの皆さんへ
今回は主に大規模修繕工事の工事スパンと劣化について記した
いと思います。
マンションの塗り替え・大規模修繕工事は、
およそ10~15年周期で行われる修繕工事です。
修繕の内容、規模によっては、工事費用が数千万になることもある大掛かりな工事ですので
費用を無駄にせず、かつ満足する工事を成功させるために、
マンション大規模修繕工事の基礎知識を理解しておきましょう。
大規模修繕の「修繕」は、簡単に言えば修理です。そのため、原状回復を意味します。
なぜ、修繕をしないといけないかといいますと、建物を長持ちさせるためです。
強固な鉄筋コンクリートといえども、長期に渡ってメンテナンスを怠ると、劣化がすすみ、
建物の寿命を大きく縮めることとなります。
劣化事例として
1:外壁のカビ・コケ
外壁の含水率の上昇が原因
塗膜の劣化により、外壁の含水率が高まる
と、カビやコケなどの微生物が発生します。
日本の温暖多湿な気候・風土も繁殖を助長し
ます。
2:外壁のチョーキング
塗膜の撥水・防水機能が低下
塗膜が熱や紫外線の影響で風化し、樹脂が
希薄になると、顔料が粉状に表面に浮き、触
ると手にチョークの粉のように付着します。
3:外壁のひび割れ
水分が内部に侵入、劣化を誘発
コンクリートが中性化すると、建物自体の軸
となっている内部鉄骨が錆び、膨張して爆裂
を誘発します。
耐震性を低下させることも。
4:屋上防水の劣化
放置すると下地材が腐食
紫外線、雨・風・寒冷など環境変化の繰り返し
により、シート接着面の強度が低下し、割れ
や剥がれが生じます。雨漏りの大きな原因に
なります。
5:付帯部の劣化
部位により、劣化症状は様々
付帯部は部位により、素材が異なるため、
劣化症状も多様です。雨樋や塀、帯板など付帯
部の劣化は雨漏りの原因となり、また、美観性を
損ねることになります。
このような劣化の進みを大規模修繕は何年に一度くらいの周期で工事すべきかといい
ますと、最大でも15年に1回は必ず行うのが一般的です。
国土交通省の統計によると12年±2年程度の周期で大規模修繕工事が実施されています。
最近はこの12年±2年というスパンをいかに長く改善させる事ができるかが大きな課題と
なっております。
一方、各回に実施される内容については、通常は経年劣化や不具合の補修をする原状回復を
目的とする修繕が1~2回目の向上や建物のスペックを改良する改修が組合様の合意形成に
もとづいて行われることが多くなります。
屋根・外壁の施工の目的は、「見た目を美しくする」のも大事ですが、本来の目的は、
雨水の侵入を防ぎ大切な収益物件を長持ちさせるために行います。
修繕積立金の額・雨漏りの発生など、建物の傷み具合・見た目の状態も考慮して
決めましょう。