アパートの外壁塗装の費用相場と工事するべきタイミングを解説
「アパートの外壁が古く汚くなって来たのをなんとかしたい」「アパートの外壁を塗装するには一体どれくらいの費用がかかるんだろう?」
アパートを所有しているオーナーなら、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか?
この記事では、アパートの外壁塗装にかかる費用の相場や、工事をするべきタイミングについて解説します。
費用相場やタイミングがわかれば、準備ができて、いつでも塗装に踏み切ることができるようになります。
アパートの外壁塗装の費用相場
一般的なアパートの外壁塗装にかかる費用は、200〜500万円が相場だとされています。もちろん、アパートの階数や塗装面、使う塗料によって費用は変わります。以下ではアパートの階数や大きさ、塗料の費用について紹介します。
アパートの階数や大きさで費用が変わる
アパートの外壁塗装の費用は、階数や塗装面の増えると、そのぶん高くなります。
例えば、40坪2階建てのアパートの場合、塗装面積は316〜370平方メートル程度になります。
3階建てなら、塗装面積は475〜554平方メートル程度です。
これに塗料や足場、下地補修などの金額をかければ、おおよその外壁塗装の費用を出すことができます。
次は、塗装の要である塗料について紹介します。
塗料の種類で費用が変わる
塗装面積がわかれば、あとはどの塗料を選ぶかでおおよその金額を知ることができます。
アパートの外壁塗装には、シリコンやフッ素など、保ちがいい耐久性の高い塗料を使うのがおすすめです。以下では、
・シリコン系塗料
・フッ素系塗料
・ウレタン系塗料
・アクリル系塗料
の耐用年数と価格相場を紹介します。
シリコン系の塗料の価格相場は1,800〜3,500円/平方メートルで、耐用年数は7〜15年です。アクリル系塗料やウレタン系塗料に比べると高くつきます。しかし、価格と耐用年数のバランスや、汚れにくく色落ちしにくいのが人気の秘密です。
フッ素塗料は、3,000〜5,000円/平方メートルが相場で、耐用年数は12〜20年とされています。耐用年数が長く、そのぶんメンテナンスの回数を減らすことができるので、先ほどのシリコン塗料同様、アパートの外壁塗装にぴったりの塗料です。
耐用年数が5〜12年のウレタン系塗料は、1,200〜1,500円/平方メートルが相場です。料金相場が1,000〜1,800円/平方メートルのアクリル塗料は、耐用年数が3〜8年と短く、ウレタン塗装同様、こまめな塗り直しが必要になるため、外壁塗装に使うのは現実的ではありません。
500万円以上なら「建設業許可」が必要
アパートの外壁塗装の費用が500万円以上になる場合、建設業許可を持っている業者にしか依頼できません。建設業許可は、どの業者も持っているわけではなく、一定の条件を満たしたときにしか持ち得ません。
ベランダや屋根を一緒に塗装する場合や、劣化が激しく補修が必要なケースなど、アパートの塗装が大掛かりになると予想以上に費用がかさむので、注意が必要です。業者の建設許可証の有無は先に確認しておくといいでしょう。
アパートの外壁塗装の施工期間の目安
アパート外壁の施工期間は、2〜3週間が平均です。ただし、費用と同じく、塗装面の広さによって期間の長短が変わります。屋根やベランダ部分なども塗装すると、平均よりも3日〜2週間長くなると思っておくといいでしょう。
また、季節と天候も影響します。塗装に向いている季節は、塗料が乾きやすく、窓を閉め切りにしても過ごしやすい春と秋です。
塗装面の広さや季節、天候などによって施工期間が変わることを覚えておきましょう。
アパートの外壁を塗装するときの注意事項
アパートの外壁を塗装する際の注意事項を紹介します。初めてアパートを再塗装する場合、どんなことに気を付けていいのかわからないと、住人とトラブルを起こす恐れがあります。何事もなく塗装工事を終えられるように、注意したいポイントを押さえておきましょう。
引越しで忙しい季節に塗装しない
春先は塗料の乾きがいいので、外壁塗装に向いた季節です。しかし、春は学生や社会人の引っ越しシーズンのため、アパートやマンションなどの集合住宅は、この期間の工事を控えるほうがいいでしょう。
内見者が増える年明けまでに塗装工事が終わっていると、きれいになったところを見せることができ、入居率アップにつなげられる可能性があります。
事前にアパート居住者や近隣住民に知らせておく
アパート居住者や近隣住民には、外壁塗装工事を始めることを事前に知らせるようにしましょう。外壁塗装の最中は、見知らぬ人の出入りが多く、普段はしない音や臭いを発するため、不便をかけることが増えます。
塗装工事のスケジュールや緊急の連絡先、行う時間帯、作業音や臭いが発生する旨などをまとめた紙を掲示板に貼ったり、各部屋にポスティングしたりするのもいいでしょう。
アパートの外壁塗装をするべきタイミング
アパートの外壁塗装はいつ行うのがいいのか、気になるオーナーもいるでしょう。以下で、塗装のタイミングを見極めるポイントを解説します。
塗料や外壁材の耐用年数に合わせる
塗料や外壁材の耐用年数を覚えておくと、塗るべきタイミングが見極めやすくなります。塗料ごとの耐用年数は先ほど説明しましたが、外壁材にも寿命があるのをご存知ですか?
アパートの外壁材には、一般的にモルタルやサイディング、ALCなどが使われます。耐用年数は、モルタルが約30年、サイディングが20〜40年、ALCが約60年です。それぞれ定期メンテナンスとして塗装を行う必要があります。塗膜の寿命だけではなく、外壁材のメンテナンス周期と寿命も参考にしましょう。
外壁に劣化症状が出たら
外壁は常に雨風にさらされ、日々劣化していきます。壁を触ると白い粉がつくチョーキングや、壁にひびが入るクラッキングの症状、カビ・コケが生えてしまった場合には、塗装でメンテナンスを行います。
もちろん、症状がひどいケースには、下地の補修や張り替えなども検討しなければなりません。気になる症状があれば、業者に見てもらうようにしましょう。
アパートの外壁塗装をするべき理由
アパートの外壁塗装は、少し費用がかかっても定期的に行うのがおすすめです。入居率アップや、入居者の満足度につながります。その理由を以下で解説します。
見た目が良くなって入居者が増える
アパートの見た目がきれいになると、アパート全体の印象が良くなります。ほかのアパートよりも目を引くので、内見者や住みたいと思う人が増え、入居率のアップにつながる可能性があるのです。
反対に見た目が悪いと、いくら設備が良くても住みたいと思う人はそこまで多くないでしょう。たかが見た目ですが、入居率につながると分かればやらない手はありません。
より住みやすくなって入居者の満足度が上がる
外壁塗装は、見た目だけでなく外壁の機能性も向上させるため、もともとの居住者が感じていた不便な点を改善できます。もし劣化症状や雨漏りが起きているなら、一度業者にチェックしてもらい、塗り直し、もしくは張り替えなどを検討すると良いでしょう。
適切な改善を行うことで、居住者の満足度を上げることができます。
アパートの外壁を塗装して入居率アップにつなげよう
外壁の塗装は、見た目をよくするだけでなく、外壁の機能性も向上させます。前回の塗装からどれくらい経っているのか、外壁材の寿命、劣化症状は出ていないかなどを参考に、定期的に塗装のメンテナンスをして、入居率アップにつなげましょう。